誕生日

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気合が入ったものはやはり珍しく、他はほとんどがお菓子など軽いもの。 「おいしそう・・・」 「あげるよ」 「わっ。駄目なんですよー。人からのプレゼントをそんなないがしろにしちゃ!」 「食べたそうだったから」 「・・・・・・まあ、ちょっとくらいならバチ当たらないとは思いますけど」 早速お菓子を開けだす瑞穂に有明はまた噴出した。 「今年は時計みたいなプレゼントはないんですか?  車のキーとか期待してたんですけど」 「ドラマの見すぎだよ。・・・それに彼女がいる宣言しちゃったしね」 「あ、そか」 瑞穂がプレゼントをあさる後姿を見て、有明はひとつの紙袋を見つけ手を伸ばした。 「あれ・・・?こんなのもらったっけ?」 「え・・・?」 有明がその袋に手を伸ばし開封した時に瑞穂はハッとする。 「あっ・・・!!そ、それは私のっ・・・」 「瑞穂さんの?・・・・・・って、え・・・・・・・・・」 中から出てきたものに驚く。 純白の、 (下着・・・・・・) 有明はとっさにそれをつっこみ袋を閉じる。 「え・・・瑞穂さんのって・・・コレ・・・・・・え・・・?」 「いやいやいや・・・!ち、ちが、違うんです先生!」 「どうしたの瑞穂さん。今日大胆すぎるんじゃ」 「だから違うんですってばあああ!!」 持って帰るのをすっかり忘れていた――。 きっと今の現状は国見の思うツボだろう。悔しい。 ようやく落ち着いて説明をすれば 「あのバカ・・・」 と有明も呆れていた。
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