最強と空色の絆

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っまぁ、彼らにとっては“学生”何てモノはどうでも良くて、“本業”の方が大事なのだろう。 私は小さな溜め息を吐くと、席を立ちあがる。 「ステラ!!」 「っ!?」 いきなり大きな声で名前を呼ばれたので、私は不覚にも驚いてしまう。そして、ゆっくりと声の主の方に顔を向ける。振り向いた先には、不安そうな表情を浮かべているミラがいた。 「あ、あの二人と知り合いなの?」 誰もが気になっている質問を彼女は代弁して聞いて来る。私は何故彼女がそんなにも不安そうな顔をしているのか分からなかったので、考えながら彼女の問いに答える。 「うん……昔、知り合ったんだ」 ミラは私がそう言うと、私に急ぎ足で近付く。私の目の前まで来ると、足を止め俯きながら言葉を放つ。 「何処に行くの?」 彼女の声は小さく震えていた。私は言葉を選びながら、彼女の質問にゆっくりと落ち着いた口調で答える。  
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