5157人が本棚に入れています
本棚に追加
「先生、無駄口はいいですから、仕事して下さい。私、今日、これでもデートなんですから。」
「相変わらず、きついな、竹内は。」
そう、私は、物事をはっきりと言うタイプで、相手が院長だろうと、重役クラスの患者だろうと、ピシッと言い切る。
それがいいのかはわからないが、これでも、おじ様方から、好意を持たれているようで、受付の苦情を院長から聞いたことはない。
「はい、取り敢えずこれでOKですよ。ただ、あくまでも応急処置ですから、予約をとってまた来て下さい。」
「時間外に、ありがとうございました。」
院長室に戻る院長の背中に、またも深々と頭をさげる。
最初のコメントを投稿しよう!