Drop.31 黄金光

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確かめたくもあった。 コルネリウスと決着をつけたあの日、カイザーやミリアンが見たという、不思議な人物の事は報告されている。 マティアスの予想が正しければ、おそらくこの少年はそれと同一人物だろう。 もしそうなら、強力な結界を容易に破れる実力の他にも、何らかの特殊な力の持ち主と考えるのが普通だ。 要は、謎だらけの者に興味が湧いたのである。 「俺に何の用だ」 「……ッ」 マティアスが近くまで来て尋ねると、少年は何から言葉にしたら分からないといった様子で、口をぱくぱくとさせていた。 少年の身長はけして低くはなかったが、マティアスの方が若干彼を見下ろす形だ。 「……。用があるから現れたのだろう。言いたい事があるならはっきりと言え」 やがて痺れを切らしたようにマティアスが言うと、少年はやや緊張気味に口を開いた。 「こ、これをあんたに渡しに来た……」 そう言って差し出されたのは、金色に輝く不思議な液体の入った小瓶だった。 「何も聞かずにこれを飲んでほしい」 .
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