~幕開け~

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「ぺっ、あー疲れた」 口の中に残る血の混じった唾を吐きガード下を後にする。 暗い…それもそうか、携帯を開くと夜中だったことに気付かされた。 ダメだ、早く寝ないと…さすがに殴られすぎたな。 その前にシャワー浴びないと…つうか私服でよかったわ。 学生服だったらまためんどうだったしな。 「……テメエ……ただじゃ……おかねえからな」 「はっ、言ってろ」 確か途中組長がなんたらとか言ってたが知らんぷりしてぐだぐだと歩いて行く。 まあ内心少し危ないかな、なんて思ったりもしている…10人以下ならなんとかなるが、それ以上はちと厳しいな。 けどそんなものはやってみなければわからない。 仮に拳銃とか出してきてもなんとかなるだろうと思っているし…実際やられたらああ、俺は間違っていたんだな…なんて解釈する。 しっかし今日は月が綺麗だな、いつにもましてそう思えた。 だからと言ってなにか良い事がありそうとかは思えない。 現に今、チンピラに絡まれたし。
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