第一章・18 彼女

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  彼女が味方とは限らない。 「言っても、信用するかな?」 「え?」 「上総君は高校生だよ。日本は別に戦争している訳じゃないし、それに太平洋戦争の教訓や、中学三年生で習った公民に出て来る『子供の権利条約』もあるしね。ほら、少年兵にしてはいけないとか、そういう文章を何となく覚えているかもしれないし」 「そうか……? でも、お前は?」 「大丈夫、何も言わないよ。私だってPXで手伝いしてるって事、黙ってるし」 「そうか……面目ない」 「上総君って強そうな面もあって弱い面もあるんだね」 「そりゃ、馬鹿にしてんのか?」  
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