4543人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
日本を共にかえようと誓った。あの、先生を殺した惨い政策。
長州を嵌めた幕府
我々はいつも真っ向から訴え続けた。
それを幕府はことごとく、裏切り、
人を人と思わぬような者達に、
憎しみもわくが、このままでは、幕府は自身の都合に振り回し、善人ですら罪としてゆく。
「日本は、このままでは滅びるしかない
だらけきった自分達に盾突く者は、誰であろうと敵なのか!
幕府は、
狂っている!」
高杉は床を殴りつけ、
拳から血が流れる事すら気にとめずわめいた。
稔麿は無表情のまま、視線を格子戸から見える外へうつす。
「松陰先生、
己を信じるとは、
難しいです。俺は、思いだけでも、行動だけでも、何もならないのは知っている
行動しつつも冷静に、的確に、しかし、時には、情熱的に。
感情にとらわれ己が為だけに行動しては誰もついてはこない…それは、
わかってる…。」
だが失ったものは、
奪われた者が、あまりにも大きい。
最初のコメントを投稿しよう!