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「野郎にご指名されても嬉しかねぇよ。こっちからお断りだ」
長海は拳銃を構えて連射。対しルジャンは弾道の先読みから横に跳んでそれを回避。
そのままサブマシンガンの引き金を引きつつ横に薙ぎ払った。
「ちぃッ!!」
放射状に放たれた銃弾の数々は身を屈めていた長海の頭上を通過。
「何が一緒に来いだ。結局殺す気満々じゃねぇか」
「殺す気でかからねば貴様は捕縛できんだろう」
間髪入れずにルジャンは長海の懐へ急接近。
回し蹴りを、繰り出した。
「ぐッ!!」
迅速かつ強力な一撃。回避が間に合わず右腕を盾に受け止める羽目に。
衝撃を押し殺すべく長海が足を引きずらせている隙に、足を引き戻したルジャンは長海の横へと回り込んだ。
「野郎ッ……!」
長海は即座に拳銃を発砲。ルジャンは身を屈めてそれを頭上に見送ると同時に後方へ跳躍。
そのまま壁にて再度跳び、空中へ高々に舞った。
長海の頭上からサブマシンガンを連射するルジャン。対し長海は咄嗟に後方へ跳び弾痕が床へと刻まれる。
そのままサブマシンガンを鈍器として降り下ろしながら着地。長海に更に回避を強いて後ろへと追いやった。
が、長海も黙ってはいない。
低位置に見えるサブマシンガンを長海は即座に踏みつけた。これでルジャンは丸腰も同じ。
その隙に銃撃をと右手の拳銃を構え直す
直前
ルジャンの反撃が早かった。即座に逆立ちの姿勢になったかと思った直後、両足を長海の首に引っ掛けたのだ。
「いっ……!」
声を上げる暇もない。
長海の体は一気に持っていかれ……頭部を壁へと打ち付けた。
放たれたものの虚しく狙いが外れ、セレステ目掛けて飛ぶ長海の銃弾。
「うあっ!?」
セレステの髪に風圧を吹き付け一瞬のうちに通過する。
「……そういえば貴様とはフィユールで一戦交えたことがあったな。あの時は思う程強くない印象があったが、それは今も変わらずか?」
と、ルジャン。
「馬鹿にすんなよクソ野郎……。今に見てやがれ。吠え面かいて命乞いすんのはテメェの方だ!」
即座に再起する長海。
目前のルジャン目掛けて拳銃を構え直し
引き金を、引いた。
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