生徒会補佐役任命

2/17
59人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
桜が咲き誇る春。鈴羅学園高等部の門の下を新一年生たちが通り過ぎて行く。まだ買ったばかりの制服に着なれない様子だ。 男女共にブレザーの指定服で、全体的に紺を基準とした色合い。女子のスカートがチェック柄になっている。ネクタイは水色でそこに引いてある線の数が学年を表す。 鈴羅学園は学力、スポーツどれをとっても優秀で、日本の三大学園と呼ばれる名門校の内のひとつだ。広い敷地には中等部、高等部があり、体育館、グラウンドがそれぞれにある。そして食堂、購買部が共通で置いてある。 その学園に通うことになった夏川若菜は全速力で走っていた。 「急がないと遅刻しちゃうよ!!なんでこんな日に寝坊したんだよ~」 そのままのペースで走っていたら遅刻せずにすんだだろう。しかし、若菜の前方に数人ガラの悪そうな不良がいた。それも、ただいたのではなく殴り合いーつまり喧嘩をしていたのだ。 「うわー。どうしよう」
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!