鬼神、戦場に立つ

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「戦える者は武器を持てっ!! それ以外の者は早急に村を離れろ!」 怒声と人が慌ただしく動いていく いったい何がおこったんだ? そして人の波の中で俺は楽進を見つけた 「楽進!!」 どうやら向こうも俺を見つけたらしく駆け寄ってきた 「そこにいらしたんですか!」 「ああ しかし、いったい何がおこったんだ!?」 「賊です!! 先ほどの黄巾党が手勢を連れて戻ってきたらしく・・・・ 迂闊でした、やはりあの時捉えておけば」 「過ぎたことを悔やんでも始まらん で、賊の数は!?」 「およそ200と聞いています」 「200か・・・・」 見たところ村の住民は殆どが調練されていない 兵士と言うにはあまりにお粗末だ 「おーい、凪ー!」 おそらく楽進の真名であろうものを叫ぶ声がする 「すみません、呼ばれています まだ戦う準備をしなければなりませんので、これで」 「待て! 戦うつもりなのか!! ここは一度、村人全員で逃げて官軍に連絡すべきだろう!」 これでは犬死にだ 「村を離れる者には、陳留にいらっしゃる曹操様に連絡をとるように言ってあります」 「例えそうだったとしても危険だ お前は死ぬつもりか!!」
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