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俺は崖っぷちに立っている。 誰かが背中を押してくれるのを待っている。 乙男である俺は期待を籠めてキラキラした瞳でちょっとだけ目線の高い春宮を見た。 春宮はカッコイイスーツ姿にマフラーだけしていた。 そのマフラーを外して俺の首にかけようとした。 いいぞ、いいぞ。 そのマフラーでいっそ俺の首を絞めてくれ。 「浅木、鼻真っ赤だ。」 春宮はマフラーで俺の首を絞めるどころか身体の芯まで冷え切った俺を温かく包み込もうとした。
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