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「……土方って誰ですか?」 「「「はいぃぃぃーーーっ!!!?」」」 驚愕している三人に、ワナワナと震える黒い影が忍び寄り 背中にはツーッと嫌な汗が流れる。身体は硬直して動かず、ギギギと顔だけ動かす。 「話を聞けって言っただろぉがァァァァァーー!!」 「「「ぎぃゃあぁぁーー!!!!!」」」 鬼の形相で粛清だー!と刀を振りまわす土方。あれは確実に殺ろうとしていたと、後に三人は語る。 辺りを破壊しながら暴れるのを、近藤と斎藤が取り押さえて宥め、なんとか落ち着きを取り戻した土方。 しかし 「私の部屋がめちゃくちゃではないですか…」 殺気を放ちなが言う総司に土方と三馬鹿が、ヤバイっ!と身の危険を感じた次の瞬間。 「あなたのせいですよ!!」ビシッ と、キョトンとしている結愛を指さす。 『マズイ!!』 と今度は慌てながら、近藤と斎藤が総司を押さえ、残りは結愛を庇う様に前に立った。 皆総司が斬りかかるのではとアワアワしていると 「…ごめんなさい………。」 泣きそうな声を出した結愛に一斉に視線が集まり、シンと静まった。 「皆さん…、私…勘違いしていたみたいです。本当にごめんなさい。」 そう続ける結愛の瞳には落胆の様子が窺え、懸命に涙を堪えているのが見てとれる。 その姿はあまりに美しく、けれど悲しい程に儚げで、触れれば泡の様に消えてしまいそうだった。 息をするのも忘れて、皆が結愛に魅せられている中、総司が沈黙を破った。 「ふふふ…勘違い?私達を混乱させて、何を企んでいるのですか?あなたは不可解な所だらけです。」 「おっ…おい総司、そんな言い方はいくらなんでも「近藤さんは黙っていて下さい!」 「もう一度言います。何が目的ですか。答えないならこの場で斬りますよ?」
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