溢れる水

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音楽のジャンルはパンクで。 バンドの皆は奇抜な髪型をしていた。 特に眞一が…。 今までの、数々の髪型を思い出し、少し笑った。 眞一が、モヒカンにした日、家に新聞の勧誘が来て、眞一が対応に出たら、 「あ、新聞……、要りませんよね?」 と、自らいなくなったと眞一は言っていた。 両方の二の腕にタトゥーが入っていて、モヒカンの身なりでは、初めて見た人は……ひくだろう。 付き合ってから、知ったのだが、眞一の首の真後ろの真ん中に、大きなホクロがあった。 眞一は気にしているのか、隠す様に襟足だけは髪をのばしていた。 私は眞一のホクロにキスを何度かした。 「ホクロ、気にならないか?」 「これも、あなたの一部だよ。何を気にするの?」 眞一は私にキスをした。
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