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「それに通報を受けた警備会社が30分かかっても現場にたどり着けなかったっていうのも、引っかかる……」
頭を掻きむしりながら、ふと片桐警視のことを橘は思い出す。
これって、あの事件と何かつながりがあるのか?……。
「佐川、警備会社に確認してくれ」
「橘さん、もう調書はとりましたよ」
傍らにいた佐川という若い刑事が答える。
「そうじゃない。彼らが現場に到着した時、近くに女子高生がいたかどうか確認して欲しいんだ」
「野次馬に女子高生ぐらいはいるんじゃないですか?」
佐川は、怪訝そうに問い返す。
「とにかく連絡とってくれ」
橘には、根拠の無い確信があった。
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