まさかの使用人

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「獗この子に注射打つから押さえてて下さい」 白衣の人は、置いてあったスーツケースを開け 僕の大嫌いな注射をとりだした。 僕はそれを見て旦那様に、押さえられる前に部屋から逃げ出した。 前も見ないで走っていたら ドンッ と誰かにぶつかってしまった。 「何やってんだお前?」 顔を上げてぶつかった人を見ると 赤髪さんがいた。 右肩にドックフードを担いでいて、 左手にビニール袋を持っていて、 中に透けて缶詰が入ってるのが見える。 何でドックフード何て持ってるんだろ? 「もしかして…ジョンに?」 舌打ちして 僕がここに住むのは認めないって感じで、でていったのに… ジョンの為にドックフード買ってきてくれたのかな? 「ば、ちげぇよ」 顔を真っ赤にして否定してきた。 「じゃあ何で持ってるんですか?」 「…………たっ、食べるんだよ」 少し無言になった後、そんな事を言った。 ドックフードって人間が食べてもいいんだ。 缶詰も食べられるのかな? 「ちょっと煉君その子捕まえて下さい」 って白衣の人の声が聞こえた… 「ちっ、めんどくせぇな」 とか言いながら、 ドックフードを下に置き、僕の腕を掴んだ。
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