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今日も仕事です。
壊れたクーラーもやっと直って、涼しいトイレで作業できるようになった。
夏も終わりに近づいてきたので、基本的に涼しくはなったのだが。
「さぁ!今日も頑張るぞ!!」
私は意気込んで5階トイレの掃除用具置き場の扉を開けた。
だが、無いのだ。
掃除用具が。
「あれ?雑巾は!?バケツは!?ゴム手袋は!?」
私は慌てて6~8階も確認したが、やはり無かった。
困り果てた私は、とりあえず係長に電話をした。
「もしもし?係長?大変です!私の掃除用具が無いんです!5階から8階まで全部っ!!」
「はぁぃぃ?そーじよーぉぐが無ぁい~?ヒック。」
「酔ってるんですか?」
「馬鹿を言っちゃあいけないよ。私はシラフだぞ。」
「ばぁか。」
「それはそうと、その報告なら皆から受けてるんだよ。誰かのイタズラかねぇ?ビル中の掃除用具が隠されたみたいなんだ。」
「えぇ~?じゃあ、今日は仕事出来ませんね。」
「いや。出来るよ。手があるじゃない。」
「はぁ?」
私は言葉を失った。
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