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「はぁ~~…」
小鳥が冴えずる。
木々は風に揺れ、朝露をこぼす。
そんな中、彼はひとり溜め息をついていた。
「はぁ……どうしてだ、どうしてこうなってしまうんだ俺は…」
彼はこの物語の主人公。
見た目はいたって普通の冴えない1学生…辻本朔里(つじもとさくり)、16歳。
黒髪ショートヘアで痩せ型、肌の色は白く、いわゆる今流行りの草食系男子である。
そんな彼には悩みがあった。
それはもう、たくさん。
「はぁ………運動はダメ、勉強も中の下だし、女の子ともろくに喋れないし、高校入っても帰宅部だし…」
そんなネガティブの塊のような彼の日課。
「あぁ神様………どうか俺の性格を真逆に変えてください…。」
それは、祖父の代からあると言われている近所の祠。ここに毎日欠かさずお参りをすること。
「はぁ…もう仏でも悪魔でも幽霊でもいいから、俺を変えてくれ~…。」
朔里はいつものようにほんの2、3日まえに供えたばかりの榊の水を取り替え、手を合わせてから立ち上がり、学校へと向かった。
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