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『大好きなあーちゃんへ
あーちゃんが生まれて、今日で一年が経ちました。
一歳のお誕生日おめでとう。
といっても、これを読んでいるあなたは、もう23歳になるんですね。
無事に最初の一年を過ごせた記念に、大人になったあなたへ手紙を書くことにしました。
パパとママ、お互いの今の年齢になる誕生日に、渡すことにしています。
この素晴らしい計画の発案者は、パパ。
すてきでしょ。
あーちゃん。
あなたがママのおなかを選んで宿ってくれたことも、生まれてきてくれたことも、奇跡です。
あなたが存在する、ただそれだけで、パパとママの人生はかけがえのないものに変わったんだよ。
だから、あーちゃん。
大人になると、自分がちっぽけで意味のない人間だと思うこともあるでしょう。
それでも、どうか苦しまないでください。
あなたがこの世に生まれてきたことにこそ、意味があるのだから。
それだけでもう、あなたは充分輝いているのだから。
生を受けたことで、すでにパパやママに奇跡を起こしてくれたんだものね。
奇跡を何度も起こせる人間なんて、そうそういるもんじゃないでしょう？
あなたもいつか愛する人と結ばれて、この奇跡を目の当たりにする日を迎えるかもしれませんね。
その日がくるのを、ママは今から楽しみにしています。
なんて、気が早いかな。
ママ』
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