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今日のどっかの魔王城 2日目
魔王
「ねぇ、最近さみんなが余りに掃除を適当にするから、掃除のアルバイト雇ったでしょ」
部下
「はい、お陰で魔王城の名物が綺麗になったっすね」
魔王
「え? そんな名前があったの? よかったアルバイト雇って……じゃなくてさ、そのアルバイトなんだけど」
部下
「《ウメ》さんの事すか?」
魔王
「そう、あの娘。若いのによく働いていい娘なんだけどさ」
部下
「けどどうしたんすか?」
魔王
「……あの娘、《人間》だよね」
部下
「《人間》っすよ」
魔王
「うちは《部下》に出来る程強くないでしょ? 確かに募集基準は『良く働いていれば年齢・種族・性別を問いません』って書いたけどそれぐらいは察せなかったのかな?」
部下
「むしろ、魔王のプライドすらない魔王様が敢えて人間を登用して魔王軍に新たな風を巻き起こしたいのだと思ってました」
魔王
「うわっ、急に敬語だし、軽くけなしてるし。まぁ、どっちにしろ君が正論言っても言い訳だとしか思えないから。まぁ、それはいいとして」
部下
「まだあるんすか?」
魔王
「うん、あの娘っていつもホウキ持ってるでしょ?」
部下
「常にホウキを持ち歩くなんて働き者っすね」
魔王「腰に差してたけどね」
部下
「…………」
魔王
「私それが気になって、なんで腰に差して聞いたんだよそしたら
『……これがないと落ち着かないです。……それにもし敵が私の間合いに入ったら……』
これって、絶対に仕込んでるよね」
部下
「……仕込んでるっすね」
魔王
「……後日、改めて彼女と話しましょうね」
部下
「……了解っす」
謎のアルバイト《ウメ》さんに魔王は勝てるのか!?
どうでもいいが魔王の口調を何故かオカマ口調にしたくなってくる!!
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