179人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
「室井、頼むよ…。」
そいつはワナワナと震えながら、脂汗をかき、激しく憎悪を顔中に染み渡らせていた。
「アイツ…アイツの弱味を教えてほしい!あの腐ったアバズレの……!」
言葉の汚さも、先程より格段に上がってきている。
マグマのように憎しみという感情を溜め込んでいるようだ。
なんかそんな感じ。
「あの女の……なんでもいい。絶望に陥れれることなら!どんなことだってしてやる。」
コイツは心底バカだなって思う。
なんでもできるのなら、俺のこれから提示する金額に驚いたりしないよね?
「いいよ角田。ちょっとばかしコレはもらうけど。」
俺は右手の親指と人差し指をくっつけた。
「金か……いくらだ?」
「2万。」
その金額を聞いて、角田は飛び上がった。
「なっ!?そ、そんなにとるのかよ!?」
予想通り。
やっぱり驚いたな。
「一応さ、こっちはそれなりのリスクを負って情報仕入れているワケ。ヤバい情報ならそれだけ金額は跳ね上がる。……でも、今回は安いほうだよ?この額が出せないなら、俺は情報を出さない。」
最初のコメントを投稿しよう!