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ライブハウスの外。
チャーミーと話がしたくて、ずっとフロアへ続く階段を見てた。
そこから登って来るのを待ってたのに、視界に飛び込んできたのは……イケメン君。
「……ちわ。」
俺に気がついて挨拶をしてくれたけど、笑ってもいなかった。
イケメン君は俺からチャーミーを守るかの様に、俺の視線の先、すぐそこにいたチャーミーを背中に隠した。
凹むよね。いくらなんでも。
だってさ、俺の目の前で、
イケメン君がチャーミーをタクに乗せて消えたんだよ?
俺は今日、一言も、チャーミーに喋る事も触れる事も出来なかったのに、俺に出来ない事を彼は容易くやっちゃうんだよ。
イケメン君はチャーミーを連れて帰ったんだ。
連れて、帰れるんだ。
なんだか、切ないねぇ……。
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