ハロウィン・ドッキリ

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「うおぉぉぉぉ!!!!」 「えぇぇぇ!!? 何この状況!?」 10月31日の夜11時半。 急に友人が俺に向かってナイフをふりまわしながら走ってきた。 こんな夜中に呼び出しといてなんという仕打ちだ!! たしかに今日はハロウィンだ。 でも俺の記憶が正しければハロウィンはこんな危険なイベントではなかったはず。 もしかすると俺をオバケにしてお菓子回収のバイトをさせようとしているのかもしれない。 そんな考えをするやつが果たしてこの世にいるのだろうか。 そうこう考えてるうちに友人はすでにナイフを振り下ろしてきていた。 「お前のお菓子回収の手駒にだけは絶対ならねぇ!!」 俺はそう誓いながら死を覚悟した。 罰ゲームでヤグザのあんちゃんにキムチを投げ付けることになったあの時のように…… しかし、きつく目を閉じていたから気づくのが遅れたが、ナイフは俺の頭上ギリギリで寸止めされていた。 「ハァ……ハァ……」 まったく運動はしてないのに息切れがする。 「ビビった? ビビっただろ!?」 そしてこいつの意図は俺の予想を超えていた。 「ビビったのならお菓子よこせよ。今日は体育の日だからな!!」 こいつ…… いろいろ間違えてるし、そのためにあんなドッキリをしたのかと思うともうひとつの意味でビビったよ。
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