∽第19章∽

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「なんだアイツ」 レンのよそよそしさに リュウガは眉間に皺を寄せ呟く あたしはそれに答えることも出来ず 校舎に消えていくレンの後ろ姿しか見られなかった 「スズ」 ふと呼ばれて 車の中を覗き込むと 真剣な顔をしたサクヤが こちらをじっと見ていた 「スズ、曖昧なままにしておくな このままズルズルしているとレンは離れていくぞ」 そう言ってあたしから目を逸らすと レンの消えていった校舎に目を向け ポツリと呟いた 「曖昧なままよりもハッキリさせることの方が優しさだ」 「…ん」 サクヤの言葉で あたしは大事なことを思い出した気がした
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