第1章

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「ね、莉子ちゃん。実はねおばさん今日は莉子ちゃんに話があるの。聞いてくれるかな?」 私はおばさんの言葉に、こくっと頷いた。 「あのね、実はおばさん莉子ちゃんを引き取ってくれる人を探してたの。ずっと1人でこの家に住むのは無理でしょう? でも、なかなか引き取ってくれるって人がいなくて…。 そうしたら晴斗君って人が引き取ってもいいって言ってるの。 なんでも莉子ちゃんの幼なじみって言うじゃない? どうかな?嫌かな?」 「は…ると?」 もしかしてはる兄…? はる兄は私より3つ上で、お母さんの親友の息子さん。 小さい頃は毎日遊んでもらっていて、優しいはる兄が大好きだった。 でもはる兄とは10年近く会っていない。 なのに何で引き取ってくれるの?
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