淋しいウサギ

3/7
274人が本棚に入れています
本棚に追加
/231ページ
 でもある時、ウサギは思いました。  神さまは、わたしが淋しいと死んでしまうから、一緒にいてくれる。  でも、本当は一緒になんていたくないのかもしれない。  嫌なのにがまんしているのかもしれない。  神さまは、本当はわたしのことが嫌いなんじゃないだろうか?  もやもやとした不安が、いつまでもウサギの心に住みついて、消えることはありません。  それからというもの、ウサギは神さまと一緒にいるのに、悲しくて悲しくてたまりません。
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!