大切なもの

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さっきまで騒いでいた子供達の声が聞こえなくなり、 ただ蝉の儚き寿命を知ったかのような鳴き声が、 今の俺にはまるで切ないセレナーデのように聴こえた。 そして両手でしばらく透き通る水を必至でかきわけていると、 その底にキラリとした光が目に入った。 俺はそれをすくいあげる。
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