Prologue

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―――――夢か現実か… いや、 夢って頭の隅で分かってる。 少しずつ目を開ける。 やっぱり夢だった。 立て続けに男性が出てくる夢を見た。 知ってる顔。 知らない顔。 テレビのチャンネルのように一瞬一瞬で切り替わる。 ……ていうか、 どんだけ飢えてんの、私。 ベッドで横になったまま壁の時計に目をやると、8時25分を差している。 仕事は休み。 今日は休みより、仕事が良かったな… 再び時計に目線を向ける。 カチカチカチカチ 時間(とき)は進む。 何も変わらぬ朝。 ただ変わったのは、 私が30歳になったことだけ――
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