序幕

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差し出された指輪を見て、澪は息を飲んだ。 「”彼”から預かりました。  ───あなたへ」 情報屋だと名乗った男が、切れ長の目を少し悲しそうに細めて笑った。 そうか。 そうなのだ。 彼は・・・・自由になった。 震える指先で指輪に触れる。 記憶の中で蘇る、少し神経質そうな「彼」の顔がふと笑ったような気がした。
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