燕の1日

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「ふへー」 「何だそのふへーって」 自分でもわかりませんよぉ。 「あぁー。私今すんごい幸せですー」 「総司といれてか?」 「勿論でございまするー」 「なんだそりゃ」 ここは本当に幸せだ。 そりゃ、甘ったれたことが言える時代じゃないってことはわかってる。 けれど、ここは暖かい。 そして何より、組長がいる。 「私が住んでた時代よりも……、遥かにこっちの方がいい」 土方さんが、顔を上げた。 「お前の住んでた時代……」 「土方さんは知らなくていいですよ。あんな腐ってる時代」 私がそう言うと、土方さんは驚いたように目を見開いた。 「腐ってるのか?」  
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