来春

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「雅…ちょっと」 王子スマイルで 話しかけてくるのは馨君 偽りの笑顔がムカつく… 口調まで違うし しかも女子の取り巻きを 引き連れてきやがった 「なんですか?上條君?」 あくまで名字を強調する 笑顔を作るが 引き攣ってるだろう 「話があるんだけ「ごめんなさい。私、風紀委員長だから職員室に行かなきゃいけないの」 「それなら俺も行「いえ、モテモテな上條君に悪いですわ。それでは失礼」ニコッ 私はスタスタと走って逃げきった 次の休み時間は 隣の男子に勉強を教えてもらいその後も 色々な手段を使って避け続けた 今は4時間目の席替えの時間 「平等にくじ引きだ!! 左の列から順に引きにこい」 席替えヤダな… 後ろの席だったからぼーっとしてても あんまり目立たなかったけど 前なんかになっちゃったら 先生に在校中 ずっとイジメられる; 神様おねがいっ 私に力をっ; 右腕に祈りを込めて引いた
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