10 最後の手紙

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この手紙は、おじさんが4年前、私の所に訪ねて来る直前に書いた物らしかった。 どうなのか、もう事実は解らない。 が、もっと早く、教えてくれればと思った。 それなりの接しかたもあったかも。 ただ、自分でも何となく、おじさんと似通った所もあったように思う。 気付くと私は、涙を流しながら、笑っていた。 それに気付いた竿美が心配そうに 「どうしたの」 と、恐る恐る、私の顔を覗き込んだ。 私は 「いや、別になんでもないんだ。 おじの手紙にちょっと、感動してね」 と、ごまかした。 ただ、そうなると、少しばかり、心配ごとができた。 それは、私がおじさんの子だとしたら、私も、将来、額が広くなっていってしまうのではないか、ということ。 である。 完
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