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「ふ。
セクシーなこと言うんだ」
「眼鏡を取ったあなたの方がもっとセクシー」
クスクス笑いながら俺の眼鏡を外す彼女。
ヤバいな。
俺の方がペース持っていかれている。
何歳かな？
俺よりは若く見えるけど。
「あれ？
だて眼鏡。
お洒落でかけてるの？」
太めの黒のフレーム、ストライプの細工を施した幅のあるテンプル。
彼女は自分でかけてみながら、度が無いことに驚いた顔をした。
「それつけなきゃ、キミみたいに綺麗な女性直視できないからね」
「アハハ。
真顔でキモいこと言わないで」
口説きにかかっても一蹴される。
この女……。
一筋縄じゃいかない感じ。
俺は返されただて眼鏡をかけ直し、無造作に固めたアッシュブラウンの髪を掻き上げながら頬杖をついた。
「よく来るの？ここ」
顔を彼女に傾けて質問する。
「たまに」
フフ、と笑いながら答える彼女。
視線をずらさないんだね。
自分が口説かれてるの自覚している顔だ。
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