氷点下のプリンセス

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「私の本気を見てから、戯言は言ってほしいわね」 「本気・・・・・・ですか?」 ここは下手に梨里さんを刺激しない方がいいな。 刺激しないように気になる事を聞いてみよう。 「今日の夕食は私が作ってあげるわ」 「えっ!?」 梨里さん、今なんと仰いました? まさかと思いますけど、今日の夕食を作ると、そう言ったんですか? 「これは天変地異の前触れか?」 「失礼すぎるわよ!」 思い切り後頭部を殴られました。 刺激しないように気をつけたんだけど、最後の最後でしくじっちゃったみたい。 そんな俺には目もくれず、梨里さんは涼芽の前に立つ。 梨里さんがなにをするのか戦々恐々。 「いい? アンタがなにを企んでるか知らないけど、透は私のだから」 り、梨里さん? それはどういう意味・・・・・・ 「私のオモチャだから、それを覚えときなさい」 そ、そういう事でしたか。 まぁ、梨里さんらしい言葉です。
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