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「俺の腹はなぁ~!刃物の味を知……」
「あぁ~。説明いいから。さっさと出せ。」
最後まで言わせてもらえず原田は不服顔だ。
「ぱっつぁんの意地悪!!!」
そう言うとバッ!と上半身裸になった。
「きゃっ…」
艶は思わず目をそらした。
「艶ちゃ~ん。そんな艶ちゃんも可愛いんやけど…目ぇそらしたらいかんよぉ~。ちゃんと見たげてぇ~。佐之の腹!」
―――お腹?
ゆっくりと顔を上げ原田の腹に目をやった。
―――!!??
自慢げに晒す原田の腹には横まっすぐに刀傷があった。
「…どうして…?」
「上司に馬鹿にされた佐之が啖呵切って切腹したんだって。」
「そ。死損ね佐之助。」
「馬鹿にするなぁ~~~!」
冷静に艶に説明する沖田と永倉に原田はご立腹である。
が。これもいつもの事。
しかし、説明を聞いた艶はすっと音も無く立って原田に近づいた。
。
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