2671人が本棚に入れています
本棚に追加
/611ページ
時を同じく、白い岩がむき出しの崖の上で、白い服を着たディダの姿があった。
「白い服も中々じゃないか?」
フィズとキメラがディダの後ろで立っていた。
ディダはスラスラとメモに書き出し、
「'お前がコレしかないと言ったから、作ったんだ'そう言うなよ!
暫くはこの国とはおさばらだし、気軽に行こうぜ!」
フィズは笑って誤魔化して、先へと行ってしまった。
ディダも行こうとした時、
「ディダ……これ……ディダの……」
キメラが懐から何か取り出し、ディダに手渡した。
『……これはマルスがくれたサングラス、どっかに行ったかと思った』
そうそれはマルスがくれたサングラスだ。
ガラスはヒビが入っていたのだが、完璧壊れていなかった。
ディダはホッとした顔でサングラスを懐にしまうと、
「早く来いよ!!」
フィズがディダを呼び、キメラは棺桶を左手で後ろに担ぐ姿で待っていた。
向かおうとした時、風が吹き、
「……」
空を再度見て、ディダは笑って二人の元へと歩いて行った。
続く……。
最初のコメントを投稿しよう!