30.変わらないもの

11/12
118人が本棚に入れています
本棚に追加
/367ページ
ピンポーン… 「はぁ~い!」 お母さんが玄関に向かう。 アタシはソファーに移動し、 テレビを観る。 ガチャ… 「いらっしゃい!」 「ちょっと、早かったけど 大丈夫ぅ?」 「蛍も準備は済んでるし 時間までウチで ゆっくりしたら?」 「ありがとう!」 蓮が来たんだ。 お母さんの嬉しそうな声。 蓮もお母さんに 昔からよく甘えてた。 娘しか居ないお母さんにとって 蓮は息子のような存在。 逆にアタシも蓮の家に行っては おじさん、おばさんに 甘えたりする。 息子しか居ないおじさんたちは アタシを娘のように 可愛がってくれる。 それは、今も昔も 変わらないもの。
/367ページ

最初のコメントを投稿しよう!