越後の龍と会う

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ふと、慶次のもとに一匹の鷹が近付いて来た。 「もしや!」 慶次はそう言うと、右腕を少しあげて、あげた腕に皮のような物を巻いて鷹をよんだ。 すると鷹は降りてきて、足の所に書状がついてあった。 (慶次殿。明智光秀、秀満様。謀反なり、信長様は本能寺にて討死であられまする。にて、安土にご帰城お願いまする。して、これより我が主君亡き城は後継者の問題がありますが、先ずは謀反者を討つしだいでございます。) さらに書状は続いていた。 (されど、慶次殿に救援いただきたく思っているしだいです。秀吉より) なんと、書状は羽柴秀吉の物だった。 慶次はその場で返事を書いた。 (秀吉殿へ。我、慶次は織田家臣を退いたため、救援できぬ。今は上杉家臣のため、謙信公の有無なく兵を動かせぬため、申し訳ない)
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