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パン、と短い銃声が鳴り響く。
黒いセーラー服に身を包んだ少女の手には黒く光る拳銃が握られている。
その拳銃で撃たれた男は腰を抜かしてしまい、這うように逃げていく。
銃声に気付いた警官が駆け寄って来て、少女を警察署へと連行した。
♂♀
「四木さん、すみません…。」
セーラー服に身を包んだ少女…羽崎咲は申し訳なさそうに眉を下げて謝罪の言葉を述べる。
「いや、あれは俺のミスだ。悪かった。」
白いスーツを纏った『四木』と呼ばれた男は、咲の頭をくしゃりと撫でて、また始業式の前日にでも来い、と言って帰るように促した。
「じゃあ、また。」
そう言って軽く頭を下げると咲は粟楠会の事務所をあとにした。
咲は、処分にはならずに済んだが、謹慎となった。さらに、単位が足りないために留年に決まった。
ぼんやりと頭の片隅で次に学校へ行くのは4月だという事を考えていた。
現在は2月。咲は始業式のある4月まで謹慎を受けた。
そして、時間はすでに深夜12時を回っている。
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