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「・・・・・・こりゃ凄い」
目の前に聳え立つ大きな時計塔に呆然とする少年が一人。
少年―紫水 夕暮【しすい ゆうぐれ】がここ魔法都市で呆然とする理由それは、
「いきなり入学案内が来て、拒否権が無いとか、しかも入学式の前日入りだから、俺一人」
案内してくれる人もいない、土地勘が全くない、迷子になるしかない。
「でもまぁ、取り敢えずなんとかなるか」
夕暮は持ち前のポジティブシンキングを発揮して、この際この都市を探検してやるぐらいの意気込みでやけくそぎみに歩き出す。
「うわっ!マジで菷に跨がって空を飛んでるよ」
歩く道すがら、昔テレビでよく見た魔女っ子のように菷で空を飛んでる姿にテンションが上がったり、どんな魔法かは知らないが、重い材木をいとも簡単に浮かせて工事してる現場を見たりと、夕暮は改めて魔法が現実に存在すると実感して目を輝かす。
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