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「クルスはお前なんかにやらない
やる筈がないだろう
俺から奪うつもりなら、俺はお前を殺す!」
キバはイオラを睨みつける
あの、たまに見た事のある顔よりも
更に怖い顔をして──…
キバは前方へ右手を翳した
イオラ達、軍人が居る方へ…
そのキバの腕を軸とするかの様に、炎の渦が現れた
村人達も、軍人達も、目を疑う
それは、軍に居る
特殊な力を持ったどんな人よりも強力な力だと、誰もが分かったからだ
イオラの顔が青ざめる
「何故、お前が力を使える!?」
その目に恐怖を宿し、イオラは震える指をキバへ向けた
キバは
「人間風情が、悪魔の俺に敵うと思っていたのか?」
不敵に軽く笑った
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