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汚らわしい父がお兄さんに近づいていく…。 お兄さんをどうする気?まさか僕と同じことを? でも、お兄さんは父を殺してやるって……あっ 「な…っ」 「おやすみだな?地獄で寝やがれ」 「ひ…と、ごろ…しっ」 「今さらだろ?ちゃんと処分しといてやるよ」 「…っく、そ」 薄汚い血が溢れんばかりに出てくる。お兄さんが父から守ってくれたんだ。 僕の声を聞いて、ナイフまで持ってこの汚れた父から僕を守るために来てくれたんだよね…? お兄さんの気紛れだとしても僕はそうとしか考えられない。何故か自信があるんだ…やっぱりお兄さんがいつも優しいからかな? 「おい、もうここには居られない…。違う場所で泊まるが、一緒に来るか?」 「うん…。でも、いいの?」 「お前を助けるために来たんだ…。いいに決まってる」 「ありがとう」 「いるものだけ持ってくぞ」 「僕にはないから…、お兄さんの荷物持つの手伝うよ」 「そうか。まぁ、家の中も血だらけだったりするしな。そろそろここを出ていくつもりだったし、ちょうどいい。荷物もほとんどまとめてあるから来い、血を踏むなよ?」 「うん!」 お兄さんに言われた通り、父から溢れんばかりに出る血を踏まないように避けてお兄さんについていった。 「おいしい!」 「これぐらいか…」 お兄さんの家に行けば、お兄さんはまだまとまりきれてない荷物をまとめだした。 僕は荷物をまとめる間、先程食べられなかったハンバーグというのを食べている。 冷めちゃってるけどすごく美味しくて、もう父と会うこともないと思うと記念のハンバーグみたいで格別に旨く感じた。 「食べ終わったなら、そろそろ行くぞ」 「荷物それだけなの?」 「ああ、サイフと携帯と通帳、料理関係の道具とかどこでも寝れるように寝袋と枕、着替えを少しくらいで十分だろ」 「僕、寝袋ないよ?」 「大丈夫だ。今日は車で夜を過ごすからな・・・車に毛布がある。大きいから温かいはずだ。それに枕もちょうど2つあったから両方持ってきた。」 「そっか、いろいろありがとう」 「じゃ、わかったら行くぞ。お前の服を買い直す必要があるからな」 「買ってくれるの?」 「ああ、好きなのを選べばいい」 「じゃ、この服捨ててもいい?」 「そうだな、かまわない」 お兄さんは僕のためになんでもしてくれるんだよね…。嬉しいなぁ。 僕もお兄さんのためにできることならなんでもしてあげたいなぁ…。
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