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…………あの家は、吐き気がする。
出来るなら二度と近寄りたくない所だ。
あんな家…
……………
………柚茉には言えない。
大好きな家族を目の前で失った柚茉には、
あの家の事は…
家族の事は…
カウンターに置いてあった携帯が振動しだした。
「…………チッ」
この携帯の番号を知る奴は、この家同様限られている。
あ?理由?
んなの簡単だ。
…………俺が、木城の家のモノだから。
外部に俺の居場所を知られると、色々厄介だからだ。
今、あの腐った家と同等かそれ以上に付き合えるのは…
あのガイアーク家だけだ。
あの家も木城以上に腐っていやがるがな…
携帯を開くと、柳沢さんからだった。あまりいい気がしないのは、柚茉とゆうちゃんが同一人物だったからか…
それとも、悪い予感か…
「…………何?」
とりあえず出た俺の耳に衝撃が来たのは…
言うことない。
『美羚ー―――――!大変だ!大変だ!やべえよ!マジに何でどうなったらこうなるんだよ!なあ!説明しろや!』
…………
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