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「ぐはっ…ハッハァハァハァッ」
ようやく音が鳴り止みゆっくりと目開けた。
「おあっ!」
私は驚きのあまり後ろに尻餅をついてしまった。
目の前に女の子がいる。
さっきまでいなかったのはずの…
私は状況が読めず、何がなんだか分からない半分パニックになっていた。
「ハァ…な、なんで…何…何が」
その時
「さくらーっ!」
声のする方に振り返って見ると、男性が一人こちらに向かって走って来るのが見えた。
「さくらーっ!」
「お兄ちゃんっ!」
さくら…
私はふっと少女の足元に目をやった。
「そ、その靴…」
同じ靴…
「お兄ちゃんっ!」
少女の右足は狭い溝に挟まっていた。
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