ある事件の真実

20/28
397人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
「ぐはっ…ハッハァハァハァッ」 ようやく音が鳴り止みゆっくりと目開けた。 「おあっ!」 私は驚きのあまり後ろに尻餅をついてしまった。 目の前に女の子がいる。 さっきまでいなかったのはずの… 私は状況が読めず、何がなんだか分からない半分パニックになっていた。 「ハァ…な、なんで…何…何が」 その時 「さくらーっ!」 声のする方に振り返って見ると、男性が一人こちらに向かって走って来るのが見えた。 「さくらーっ!」 「お兄ちゃんっ!」 さくら… 私はふっと少女の足元に目をやった。 「そ、その靴…」 同じ靴… 「お兄ちゃんっ!」 少女の右足は狭い溝に挟まっていた。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!