原田と西瓜

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「えー…じゃあ俺以外の奴が遥ちゃんと!?やっぱ無しにしようぜこの話」 「駄目~っ」 最後は斎藤。 最初は見てるだけでいいと言っていたのだが、どうやらやるらしい。 「斎藤は的確に出来るからな…」 土方がボソリと言う。 「頑張れ、一くーん!」 斎藤は目隠しをした瞬間、西瓜に目掛けて走り出した。 「走った!!」 …スパンッ いい音がする。 「すっげー」 見事に西瓜は真っ二つに割れていた。 「これじゃあ、斎藤さんが今晩「みんなで分けて食べましょう!!」 遥は待ちきれなくなって、包丁を取り出して西瓜を食べやすいように切っていく。 「原田さんのは、一口で食べれますねぇ」 切ったものを皿に並べ、塩を振りかける。 「じゃあ食べましょう」 「いただきます」 「俺、このでかいの頂くぜ!!」 遥は西瓜を持って、どこかへ行こうとする。 それを沖田が引き留めた。 「どこ行くの?」 「山南さんと芹沢さんのとこにも…」 「優しいんだね。じゃあ私は山南のところへ持って行くよ」 遥は西瓜を持って、芹沢のところへ行った。 「一、どうするんだ?今晩、遥ちゃんと一緒に居られるんだぜ」 一緒に居られると言っても、毎日一緒に居るようなものだ。 一緒に居られる権利を与えられたって、いつもと変わらない。 「……俺は」 「斎藤、許可してやるから外出してきたらどうだ?斎藤だったら安心だし、三木の扱いにも慣れてるだろ」 「土方さん、それを遥ちゃんが聞いたら怒りますよ」 原田が苦笑いする。 「じゃあ、お言葉に甘えて」 斎藤は土方に頭を下げた。
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