3890人が本棚に入れています
本棚に追加
/1079ページ
「えー…じゃあ俺以外の奴が遥ちゃんと!?やっぱ無しにしようぜこの話」
「駄目~っ」
最後は斎藤。
最初は見てるだけでいいと言っていたのだが、どうやらやるらしい。
「斎藤は的確に出来るからな…」
土方がボソリと言う。
「頑張れ、一くーん!」
斎藤は目隠しをした瞬間、西瓜に目掛けて走り出した。
「走った!!」
…スパンッ
いい音がする。
「すっげー」
見事に西瓜は真っ二つに割れていた。
「これじゃあ、斎藤さんが今晩「みんなで分けて食べましょう!!」
遥は待ちきれなくなって、包丁を取り出して西瓜を食べやすいように切っていく。
「原田さんのは、一口で食べれますねぇ」
切ったものを皿に並べ、塩を振りかける。
「じゃあ食べましょう」
「いただきます」
「俺、このでかいの頂くぜ!!」
遥は西瓜を持って、どこかへ行こうとする。
それを沖田が引き留めた。
「どこ行くの?」
「山南さんと芹沢さんのとこにも…」
「優しいんだね。じゃあ私は山南のところへ持って行くよ」
遥は西瓜を持って、芹沢のところへ行った。
「一、どうするんだ?今晩、遥ちゃんと一緒に居られるんだぜ」
一緒に居られると言っても、毎日一緒に居るようなものだ。
一緒に居られる権利を与えられたって、いつもと変わらない。
「……俺は」
「斎藤、許可してやるから外出してきたらどうだ?斎藤だったら安心だし、三木の扱いにも慣れてるだろ」
「土方さん、それを遥ちゃんが聞いたら怒りますよ」
原田が苦笑いする。
「じゃあ、お言葉に甘えて」
斎藤は土方に頭を下げた。
最初のコメントを投稿しよう!