showdown

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綾愛もムッとしたように顔をしかめた。 「今、それどころじゃないんです。説教なり文句なり仕置きなりは後で聞きます。戦闘ではあたしが上回ってるんですから、したがってください」 「....二人で近距離じゃ駄目なわけ」 「馬鹿じゃないですか。洋太郎さん相手に甘い考えでいないでください。あたしの方が彼の戦闘スタイルに慣れてるんです。近付くなら普通に考えてあたしでしょう」 いつもなら、きつく言えば綾愛はショックを受けて、反省して考えを改めてくれた。 けれど、今回は傷付く処か怒ってるように言葉に棘がある。 「佳祐は、いつもあたしが自分を蔑ろにするから怒ってたんですよね?」 「わかってんじゃん」 「それは反省しています。けど、それを言うなら今の佳祐も差して変わりませんよ」 「なんで」 「あたしは別に佳祐の安全だけを優先して自分が危険な役割をしているわけじゃありません。 今、この場で皆が助かる最善策を言っただけです どちらかが中距離からの援護をして、どちらかが近距離から打ち込み意識をそらすことが一番いいスタイルです。 やはり、どちらかが危険なんです。洋太郎さんの剣術をあたしのが詳しいならあたしが行くのが普通でしょう。 あたしも、負けるつもりはありません。 あなたの安全を贔屓したわけではなく、皆で助かる最善策を言ったんです」 「......」 まくし立てるよう長々と怒りを吐き出す綾愛に、佳祐は驚いて言葉がでない。 「それをなんですか! あなたが!!あたしの安全を贔屓してるんじゃないですか!! 人のこと言えるんですか!? あたしにこのことを教えてくれたのはあんただろ!!!」 綾愛だって、佳祐に腹を立てていた。
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