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クッパ城の幼き城主も数刻前に寝静まり、他の兵士すら就寝している夜 夜勤の見回りの規則的な足音が夜の済んだ空気に響いては消え、また違う靴の音が響いては消えを何度も繰り返していた しかし図書室の中だけはそれとは違う乾いた音も静かに響いていた 「生まれ、生まれ、生まれ、生まれ…生の始まりに暗く 死に、死に、死に、死んでこの世の終わりに冥し ねぇ…」 紙を捲る乾いた音の中に聞こえた静かな肉声がふとため息に変わった 「…輪廻転生も覚えてなけりゃ意味無いじゃないの まぁどうなるかなんて死んでからのお楽しみだけど…」 その時、図書室の古い扉の隙間から翼の生えた人の形をした紙が入ってきた 風に吹かれてでも人が押し込んだのでもなく、それは自分から入ってきた その紙は、左右にあるぎっしりと魔導書の詰まった本棚を見渡しながら、確実に本をめくる音がする方へ近付いていった
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