第03話

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それから、しばらくして陽明の合格発表の日がやってきた。 「ほら、あき行くよ?」 「……」 「もうーあき」 「何騒いでるんだ?」 「あ、真田先生。あきが合格発表見に行きたがらなくて……」 「陽明、妹に見て来て貰うか?」 「私は、それでもいいよ?ただ、外部から来た人に馬鹿にされちゃうよ?"唯月陽明は双子の妹に見てもらってた"てなるよ?」 「自分で見てくるからいい……」 渋々だが合格発表を見に行く陽明。 そして陽明が、行くのを見届けたあと、はるかは独り言のように呟く。 「ホント、小心者の癖にプライドだけは人一倍あるんだから……」 この事を、兄の鷹大に話しをすると―。 「あははっあきは小心者だなあ」 「もう、笑い事じゃないよ!!」 鷹大は、豪快に笑い飛ばしていた。 はるかは、軽くため息をつく。 それからしばらくして、はるかの高校受験の日がやってきた。 「じゃあ、行ってきます」 「もう行くのか?」 「うん。電車こむと座れないし」 ――ピンポーン―― インターフォンが、鳴ったので玄関へ向かうはるか。 「あっあすかだ。じゃあ」 「おはようはるかちゃん」 「あすか、おはよう。お前も頑張れよ?」 「鷹兄は、心配症だね?僕もはるかちゃんも受かるてば……」 「だよね~?あっあすか!はいあすかの分のお弁当!そろそろ行こうか?」 「うん」 高校につくと、既に何人かは来ていた。 試験が始まるまではるかたちはお互いに問題を出し合って、最終確認をしていた。 そして、午前中の試験は終わり、中庭で昼食をとっていると………。 「ね、はるかちゃん。あれ……」 あすかが指さす方向から、ホストぽい男性が走ってくる。 「――…」 「あすか、いい?あの男は他人!赤の他人!いい?」 「わかった」 「は~るか」 「……」 「ちょっ何で!無視!?」 「私の兄にホストなんていません」 はるかがそう言うと、もう1人やってくる。 「ほらー鷹。はるかちゃんに嫌われる前に行くぞ?」 「こ、こら和!離せよ!!」 そう言って和樹は、鷹大を引っ張っていく。
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