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第零章 大統領選出計画
「私ことインバスは、ある決意を致しましたーー」
魔境歴1025年。
ベルフェゴール家のインバス大統領が、突如、政界を退く意思を表明した。
事実上の大統領辞任である。
原因は職務の怠慢と、リリス家出身の秘書・マリーとの不倫が発覚したことだ。
サキュバス家出身の別の秘書が内部告発を行ったことで、事実が明らかにされた。
これだけでも充分な問題ではあるのだが、事はそれだけに留まらない。
関係者によると、この告発した秘書ともインバス氏は密接な関係にあったらしい。
他にも複数の議員や大臣が名乗りを挙げており、政界は今、大きな危機に瀕していた。
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