焼き肉パーティー

17/23
623人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
「魔法壁ですか?」 レイミが何もない空間に触れると青白い光が波紋を生みそれ以上の侵入を許さない。 「アンジェラ」 「はいはいー」 アンジェラがレイミの手を取り魔法壁を抜ける。 扉を開けると人の頭程の球体が宙に浮いている。 私はそれに魔力を込める。 「レイミ、その球体に魔力を込めろ」 レイミは言われたまま魔力を球体に込めた。 「わわっ!」 私とアンジェラには変わった所はないがレイミの目には今まで見ていた光景ではないモノが見えたはず。 私の趣味は魔具を集める事。 中には世には出ては行けない代物もある為、簡易的なトラップを設置している。 球体はレイミの魔力の質を覚え中へ入る事を許可した。 居間へレイミを連れて行くとアンジェラは飲み物を用意しにキッチンへ向かった。 男の一人暮らしでも飲み物くらいは置いてある。 「純ー、これ一ヶ月前に私が持ってきた牛乳だよねー?」 ……。 「ねかせるとまろやかになると聞いてな」 「捨てるよー」 蛇口をひねり大量の水と一緒に牛乳を捨てるアンジェラ。 レイミを適当に座らせ。任務の話しをする。 「北の山脈に火炎竜が現れた」 「…火炎竜ですか?」 火炎竜 溶岩地帯に生息している……。 「隊長まさかそれだけしか知らないんですか?」 「……」 レイミは呆れた顔で見るが火炎竜なんてそうそうお目にかかれないから知らなくてもいい。 「火炎竜については一通りの事は知っていますから説明はいいです」 なら最初から知ってると言って欲しい。 「今回も討伐だが火炎竜の一部を持ち帰って来て欲しいそうだ」
/312ページ

最初のコメントを投稿しよう!