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「いってきまーす。」
誰からも返事がないって知ってるくせに、わざとそう言って家を出る。
既に日も高く上っていて。
そんな中、制服で歩くと井戸端会議を開くオバサンの視線が刺さる気がした。
コソコソと言う声だけが聞こえてきて。
チラリと私をみて眉をひそめる。
それが私の機嫌を悪くする。
「おはようございます」
にっこり笑ってそう言ったのに大人タチは揃いも揃って返事もしないで視線をそらす。
立ち話をしているすぐ後ろの看板に“挨拶をしましょう”なんて標語を見つけて少し笑えた。
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